製版会社として50年以上の歴史を持つ伊藤美藝社製版所（愛知県名古屋市北区）は、本紙色校正を効率化させた次世代のデジタル色校正機「Proof Jet F1100AQ」を東京支店に導入した。デジタルカラーマッチングにより安定した品質の本紙色校正を最少1部から印刷可能で、印刷時に紙の使用を大幅に削減でき、校正印刷時のアルミ製の「版」が不要になるなどのメリットがある。工程削減が図れたことで短納期でも無理なく対応することが可能で、最短夕方入稿、翌朝納品を実現した。

印刷時に使用する本紙を使った同社の色校正は「本機色校正」、「平台色校正」の2種類だった。本機色校正は実際のオフセット印刷機で印刷するため、再現性が高い一方で大量の紙と版が必要となる。平台色校正は本紙を使った色校正の主流だったが、版が必要なほか、メーカーが平台校正機の新たな製造・メンテナンスサービスを終了している。

SCREENの「Proof Jet F1100AQ」はインクジェット方式を採用したデジタル色校正機。従来、インクジェット方式では油性オフセット印刷の用紙に直接印刷することが難しかったが、「Proof Jet F1100AQ」ではオフセット印刷用紙に直接印刷することができ、大量の紙も版も不要となる。また、デジタルデータにより色を調整しているため、安定した色再現が可能となっている。