京セラ 循環型インクジェットプリントヘッド「KJ4B-EX1200-RC」を2024年4月発売、業界最高クラスの吐出性能、商業印刷やパッケージ印刷など幅広い用途に対応
京セラ株式会社は、2024年4月より、業界最高クラスの吐出性能を実現し、多様なインクに対応可能な循環型ヘッド「KJ4B-EX1200-RC」の販売を開始する。
同製品は京セラ独自のノズル近傍循環機構により、ノズル乾燥、インク成分の沈降を抑制し、安定した印刷を可能にした。これにより、速乾性インクなど多様なインクでの印刷に対応できる。また、ヘッドクリーニングなど再稼働時のメンテナンスの削減にも貢献。加えて、本製品は水冷仕様が標準となっており、水冷機構による連続印刷と印刷特性の安定性を確保している。
同製品は高い駆動周波数と最大液滴量増加による生産性の向上も特徴であり、インク流路設計の最適化とヘッド構造の見直しにより、ノズルから吐出されるインクの最大液滴量を、80kHz駆動時、従来品比約43%増の4.0pLまで向上させるとともに、安定した吐出を実現。1ヘッドあたりの高い生産性を持ち、商業印刷やパッケージ印刷市場で求められていた液滴量最適化による幅広いメディアにも対応する。
同社独自の緻密多結晶セラミックアクチュエータに関する材料設計技術と、薄型圧電セラミック基板の製造プロセス技術を生かし開発した大型の一体型ピエゾアクチュエータを、同製品向けに最適化し採用(幅 116mm×奥行 34mm×厚み 0.04mm)している。大型の一体型ピエゾアクチュエータにすることで、ヘッド内の画質を均一にし、より高画質な印刷を実現した。
また、従来のヘッド「KJ4B-1200」と同様のインターフェースを採用。電装系インターフェースの共通化により汎用性を向上したことで、装置側駆動システムの開発コストを軽減し、ヘッド選択の汎用性が向上した。
京セラは、本年5月28日(火)~6月7日(金)に、ドイツで開催される国際印刷・メディア産業展「drupa 2024」に出展し、同製品の展示を実施する。