五輪期間中の東京ビッグサイト会場閉鎖問題、特設サイトで署名協力呼びかけ~1月20日に提出
栄光(広島県福山市)が管理する『2019-2020会場問題・署名サイト』では、1月7日現在、4万9,341の署名が集まった。日本展示会協会の集めた署名と合わせ、7万5,220の署名は1月20日、東京都産業労働局に提出される。
『2019-2020会場問題』とは東京オリンピック・パラリンピックの期間を含めた約20ヵ月間、東京ビッグサイトの利用が制限される問題。2019年4月から東展示場が利用不能となり、翌年2020年4月からの7ヵ月間、全館が閉鎖されることになる。
日展協ではこの間開催されるはずの500本以上の展示会やイベントが縮小開催か中止を余儀なくされることから、多大な経済損失が発生するとして仮説展示場の建設等を訴えている。東京都では東京テレポート駅前に仮設展示場の建設を発表しているが、面積は約2.3万㎡で、東京ビッグサイトの約8万㎡に全く及ばない。
印刷業界で大きな影響が予想されるのが同人誌の印刷需要。同人誌はイベント会場での「同人誌即売会」での販売が大部分で、主要なイベントのほとんどがビッグサイトで開催されている。国内最大で最も利便性の高い会場であるビッグサイトが20ヵ月利用できないことになると、大イベントがことごとく縮小開催もしくは中止となる。また、同人誌業界の会場使用のシェアは約15%で、残り85%の多くの産業展も同様に縮小か中止となる。経済活動の縮小と商談の機会損失という重大で広範囲な影響が出ると言われている。
栄光の岡田一社長は「当社は一昨年11月より、本件の問題解決のため日本展示会協会に追随し署名活動を始めました。本日現在で4.7万件となり、協会で集められた署名と合わせ1月20日に東京都に提出(陳情)する事となりました。残された期間に、もうひと頑張り、できるだけのことを行うつもりです」と述べ、署名への協力を訴えかけている。『2019-2020会場問題・署名サイト』 http://2020event.tokyo/