中小企業 新ものづくり・新サービス展 サンエムカラーなど印刷会社が出展し、新たな提案
全国中小企業団体中央会主催の、ものづくり補助事業展示商談会「中小企業 新ものづくり・新サービス展」が、12月7日から9日まで、東京ビッグサイト青海展示棟Aホールで開催している。
今回、6回目を迎える同展は、「ものづくり補助事業」の活用で開発した新製品・サービス・技術など、全国の中小企業が挑戦を繰り返し、工夫を凝らした様々な分野の成果が一堂に会する展示商談会。会場には印刷会社の出展も見られた。
会場には京都のサンエムカラーが出展しており、“印刷の8K”と表現している「燦・エクセル・アート」サービスによる超高精細印刷の印刷表現や、デジタル印刷による付加価値の高い印刷技術を提案した。
同社の「燦・エクセル・アート」印刷は、サンエムカラーと、SCREENグラフィックソリューションズおよび富士フイルムグローバルグラフィックシステムズが、数年の研究を重ね、画像本来の彩度と精密さを再現するために、世界に先駆けて新しく共同開発した超高精細印刷方式。超微細な点描方式のため、色鮮やかで彩度もあり、従来の約33倍の精細さを持つ。そのため細部のクリアな表現も可能になる。
ブースでは「燦・エクセル・アート」印刷の見本として、カレンダー販売の橘企画協力のもと、今秋発表されて話題となったカレンダーのコンテンツを活用し、肌色表現の違いなど再現性の高さを紹介した。
また、高付加価値のデジタル印刷の提案では、インクジェット印刷技術とカラー印刷ノウハウを融合させた印刷サービスを紹介。文字だけでなく表具の部分まで再現した掛け軸印刷の見本や、絵具のタッチまで再現している油絵風印刷、刀の鍔(ツバ)の蒔絵まで凹凸で表現した出力見本などを用意して、幅広い印刷表現を提案した。
その他に、インクジェットプリンター技術とカラー画像加工のノウハウを生かしたプリントサービスを提案したセントラルプロフィックスでは、立体感のある表現が可能な立体彫刻+高精細印刷の「3D&プリント」を提案した。
大判のポスターサイズのレチキュラー印刷を展示していたユニカラーでは、竹紙からつくられた「竹紙ストロー」も出展・提案した。
大阪の昌栄印刷も出展しており、デジタルデータとデジタルプリンタによるセキュリティ印刷「デジタルセキュリティプリントサービス」を展開している。箔の表現が可能なデジタル印刷システムを活用したセキュリティ印刷で、小ロットのセキュリティ印刷ニーズにも対応する。
笠間製本印刷は、同社が展開しているクリアファイルの印刷通販サービス「KASAM@RT(かさまーと)」のサービスを紹介。表面がメタリックや和紙風など一味違う表現の「プレミアファイルシリーズ」なども提案した。
福井県の国府印刷社は、綴じ具が紙製の「色こより綴じ」サービスを紹介。綴じ具の部分は7色展開で、針金を使わないため人と環境に優しく、かわいいデザインややさしさを表現するにのに適している。
アオイ・グラビアは、抗ウイルスマスクケース、抗菌マスクケース、抗菌ポケットフォルダー、抗菌パッケージなど、抗菌ニスを使った様々な抗菌・抗ウイルスの印刷グッズを出展した。
特殊印刷を得意とするマジカルプレスでは、UVオフセット印刷、ホットプレス、エンボス、スクリーン印刷など、印刷技術を駆使した表現力の高い印刷サービスを提案した。
封筒づくりの緑屋紙工は、新商品「角型ガゼット貼り封筒」を紹介した。封筒の底にあたる部分を改良し、マチができるようにした封筒で、厚みのあるメール便や定形外郵便でも利用できる。これにより箱を使わずに発送できるようになり、コスト削減が可能になる。