ローランドDG バインダージェット方式３Dプリンター事業の合弁会社を設立
ローランド ディー.ジー.株式会社（ローランドDG)は、中国にてバインダージェット方式３Dプリンター事業の合弁会社を設立いたした。
バインダージェット方式とは、３Dプリンターの造形方式のひとつで、プリントヘッドのノズルから液体の「バインダー（結合剤）」を主材料となる粉末に噴射して造形物をつくる方式。
同社は、愛司凱科技股份有限公司（AMSKY）、景徳鎮昌南新区中熙投資合伙企業（中熙投資公司）、AGCセラミックス株式会社（AGCC)と共に、セラミックス用バインダージェット方式３Dプリンターおよびセラミックス造形材料、その他補助材料の販売、セラミックス３D造形体の受託造形サービス、並びに教育・体験センター運営を目的とする合弁会社である微瓷科技（江西）有限公司を中国の景徳鎮市に設立した。AMSKY および AGCC とのパートナーシップにより、中国国内の新規市場を開拓し、同社技術の活用用途を拡げていく。
景徳鎮市は、中国江西省北部に位置し、1000年以上の歴史を持つ世界でも有数の窯業・陶芸の生産地。現在、複雑繊細な形状の陶芸品の多くは職人による伝統的手工業によって制作されており、量産化が課題と言われている。また伝統職人技能の習得に膨大な時間を要することから、後継者不足の問題も深刻化している。
中国の陶器の歴史に革命が起こると言われるこの3Dプリンティング技術の導入により、これらの課題を解決し、より豊かな社会の実現に貢献してくことを目指す。
バインダージェット方式３Dプリンターでは、切削加工機では作り出すことができない精緻な中抜きのセラミックス３D造形体なども出力することができる。表面に釉薬を施すことで、色彩表現も可能。陶器としての革命を起こすだけでなく、砂型・鋳型として幅広い産業用途が考えられ、建築、デザイン、アートといったクリエイティブな分野にも展開できると考えている。
【合弁会社概要】
合弁会社名：微瓷科技(江西)有限公司
（英語名：CERAWEI TECHNOLOGY CO.LTD）
場 所：中華人民共和国江西省 景徳鎮市
提供製品、サービス：
・セラミックス材料を出力するバインダージェット方式3Dプリンター及び周辺機器の販売
・セラミックス材料及び補助材料の販売、出力サービス、教育・出力体験サービス
対象地域：
・中国（合弁会社を通した製品販売、サービス提供）
・グローバル（2023年以降、既存当社販路を予定）
