リコー 高画質と安定性に加え、用紙対応力と自働化・効率化機能を強化した商用印刷向けフラッグシップモデル「RICOH Pro C9500」発売へ
リコーは8月9日、カラープロダクションプリンターの新製品として商用印刷領域での多様化するニーズに応えるため、用紙対応力と自働化・効率化機能を強化したフラッグシップモデル「RICOH Pro C9500」を発売する。
新製品は、グローバルの印刷市場で生産機として展開している「RICOH Pro C9210/C9200」の後継機。トナー印刷特有のがさつきを抑えた高画質と、高速プリントスピード、連続稼働時の高い安定性が特徴となっている。今回、新たに採用した摺動(しゅうどう)定着方式により、厚紙や凹凸紙に加え、最薄40g/㎡の薄紙に対応する。また、商用印刷の現場の業務効率化のため、新たに開発した本体の制御システム「RICOH GC OS」により、様々な用紙の設定や調整、機器の利用状況やメンテナンスの管理に、特別なスキルが不要となることで、現場のDX を支援する。
2023 年秋には、リコーの品質調整/管理技術である「Inline Quality Control Technology(以下、IQCT)」を強化した有償オプション「IQCT 拡張ユニット」の発売を予定。この拡張ユニットを「RICOH Pro C9500」に装着することで、印刷中の色の調整・安定化やモニタリングに加え、画像品質検査、画像位置ズレを検査する表裏見当検査、色の変動を検査する色変動検査を自働で行うことができる。従来は印刷オペレーターが目視だったこれらの3分類の検査が自働化されることで、属人的で作業負荷の高かった色調整業務や検品業務の効率化、省人化が可能となる。
【特徴】
1.さまざまな用紙への対応力強化と印刷品質を改良
・最厚470g/㎡(厚み0.6mm)の厚紙対応力や凹凸紙対応力に加え、新たに採用した摺動(しゅうどう)定着方式により最薄40g/㎡の薄紙にも対応が可能。
・薄手のコート紙や合成紙、封筒などへの印刷品質をさらに改良したことで、電子写真方式の中でも最高クラスの用紙対応レンジを実現。
・給排紙オプションの拡充により、長さ960mm までの長尺用紙の連続給排紙が可能。
2.商用印刷の現場の業務効率化のために新たに開発した「RICOH GC OS」を搭載
・多彩な用紙の設定や調整、管理の操作が容易に。
・機器の利用状況や設定変更等のイベントを時系列で確認できるタイムライン機能により、勤務交代時などの印刷オペレーター間での情報共有を円滑にサポート。
・印刷機本体にPC やタブレットからWebブラウザ経由でアクセスし、遠隔で設定操作が可能。印刷オペレーターが複数の業務をこなす多能工な環境でも、マシンの前への移動時間を少なくし、業務効率化を支援。
3. 検品や調整作業の自働化を実現するオプション「IQCT 拡張ユニット」も対応予定
・インラインでの品質調整/管理技術である「Inline Quality Control Technology(IQCT)」を強化するオプション「IQCT 拡張ユニット」を2023 年秋発売予定。本オプションでは、印刷物の生産で重要な3 分類の検品作業や印刷中の色の安定化や監視を自働に行うことが可能。
<IQCT 拡張ユニットの機能>
「Image Quality Monitor:自働の検品機能」
– 印刷物の汚れやスジなどの品質不良を検査する画像品質検査
– 印刷物の表と裏の画像位置ズレ(見当ズレ)を検査する表裏見当検査
– 印刷物の色の変動を検査する色変動検査
「カラーホーミング:自働の色安定化/モニタリング機能」
– 印刷中の色変動を実画像から抽出しリアルタイムに色調整/安定化
– 印刷中の色変動の状況をモニター機能で可視化