リコー ラテックスインク搭載の大判インクジェットプリンター「RICOH Pro L5160e/L5130e」を発売
リコーは2021年3月15日、サインディスプレイ市場に向けて、ロールメディアに印刷して壁紙や懸垂幕、タペストリーなどを制作する大判インクジェットプリンター「RICOH Pro L5160e/L5130e」を発売する。
新製品「RICOH Pro L5160e/L5130e」は、2014年1月に発売したラテックスインクを搭載した「RICOH Pro L4160/L4130」の後継機種で、従来機に比べ、生産性と操作性が向上した。3つのインクジェットヘッドをスタガ配列することで一度に広い面積の印刷を実現し、さらには速乾性のあるラテックスインクを採用することで従来のソルベントインクで必要だった乾燥時間を削減。標準モードで印刷速度25平方メートル/時と前身機と比べ、約2倍の印刷速度を実現した。
水性ベースでVOCが極めて少なく特別な換気を必要としないラテックスインクは、屋外・屋内の広告や壁紙を高速で印刷。紙・布などのノンコートメディアや、塩化ビニールやターポリンなど幅広いメディアへの出力を可能にする。また、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック(CMYK)のインクに加え、オレンジとグリーンのインクを搭載。CMYK4色では再現しにくい華やかなオレンジや明るいグリーンの出力を可能とし、POPなどの表現力を高めた。さらに、ホワイトインクを下地に使用することで、PETなどの透明素材でも本来の色鮮やかさを再現できる。これによりウィンドウグラフィックスなどのアプリケーションへも高画質な印刷が可能となる。
操作画面は新たに4.3インチのフルカラー液晶タッチパネルを搭載し、操作性を向上。テスト印刷やヘッドの高さ調整などの様々な設定も画面にタッチするだけで簡単にできるようになる。
また、リコーの国内販売会社であるリコージャパンは壁紙ビジネスに必要な設備やノウハウを有するリンテックサインシステムとパートナーシップを組む。デジタルプリントのニーズが増加するなか、壁紙の生産・販売に必要な建築基準法に定められた防火認定やF☆☆☆☆といった証明書発行に際して、その製造基準認証を製造業者が取得する必要がある。リンテックサインシステムは、こうした課題解決を支援するために、申請書の記入ノウハウの支援から認証までを一気通貫で行うことができる。さらには、同社が提供する壁紙とリコーのラテックスインクとの組み合わせで印刷した壁紙の評価がすでに済んでいるため、認証取得に必要な評価プロセスを短縮する。