リコー NECと5G の活用により製造業のDX を加速
リコーと日本電気(NEC)は、SA(Stand Alone)型ローカル5G(第5世代移動通信)環境をリコーインダストリー東北事業所に導入し、2021年4月から運用を開始する。また、両社の技術・ノウハウと新たに得られた知見を活用し、製造業務のリモート化と自動化に向けた新たなソリューションの開発・実用化を目指す。
具体的には、リコーが2020 年12 月を目途にSub6(6GHz未満)帯域のローカル5G免許を申請の上、NEC がネットワーク機器(コア、基地局等)を提供し、複合機やプロダクションプリンター、インク、トナーカートリッジなどを生産するリコーインダストリー東北事業所にSA(Stand Alone)型ローカル5G環境を構築する。これにより5Gの特徴である高速・低遅延・多数同時接続といった特徴を、既存のネットワークとは干渉しない無線周波数帯にて実現。遠隔から現場担当者へのシームレスな接続による技術支援や機器制御、工場内データの完全見える化といった実効果を狙うだけでなく、高精細ライブ映像を活用した工場見学といった新たな顧客体験の実現を目指す。
リコーは今後、早期の国内外主力工場へのローカル5G展開を進め、工場における製造技術のデジタル化を加速していく。このものづくりの技術とNEC の5G関連の技術・ノウハウとを組み合わせることで、共創を通じた製造業向け5G活用ソリューションを共同開発し、将来的には外部の顧客先への提供を検討していくとしている。
NEC は、人・モノが生み出すデータを産業の枠を超え賢くつなぐネットワークサービス「NEC Smart Connectivity」の提供を通じて、新たな社会価値の創造に取り組んでいる。通信事業者向けの基地局ビジネスで培ってきた5Gをはじめとする通信技術と、ものづくりの革新を実現するためのコンセプト「NEC DX Factory」や自社工場で実践してきたものづくり改革ノウハウを活かし、製造業におけるデジタルトランスフォーメーションを推進する。