モリサワ 金メダリスト佐藤選手がモリサワを表敬訪問、オンライン報告会も開催
東京2020パラリンピック競技大会 陸上競技T52クラス男子400mおよび1500mの二冠を達成した佐藤友祈選手が、9月10日、所属契約先であるモリサワの大阪本社を訪れ、同社森澤彰彦社長に金メダル獲得を報告した。
森澤社長は「佐藤選手の凄さをTVを通して見ることができた。たくさんの感動をみせていただいた。おめでとうございます」と偉業を労い、佐藤選手は「ゴール直前まで競り合って最高のレース展開ができた。今回は勝ちにこだわった。」と手に汗握る展開となったレースを振り返り、金メダルを披露した。
佐藤選手は21歳の時に脊髄炎を発症し、車椅子生活を余儀なくされたが、2012年のロンドンパラリンピックを観て陸上競技を開始。2016年のリオパラリンピックは2つの銀メダル獲得で終ったことから、東京オリンピックでの金メダル獲得を目指してきた。この度、見事に2つの金メダル獲得を達成した。
翌日の9月11日には、報道や関係者だけでなくファンも含めたオンライン報告会を開催。柔道家でオリンピック3回連続金メダルを獲得した野村忠宏氏を招いて、オリンピック競技の内容などを振り返った。
佐藤選手は、8月27日に行われた400m決勝で55秒39を、8月29日の1,500m決勝で3分29秒13と、いずれもオリンピックレコードを記録しての金メダルだった。
報告会では宿敵でありよきライバルでもあるレイモンド・マーティン選手との交流も紹介。マーティン選手から佐藤選手へのビデオメッセージも紹介され、接戦となった400mについて「すごい55秒の体験だった」とお互いの健闘を讃えた。それに応えて佐藤選手も「今後も、見ている人、皆が沸き立つようなレースでマーティン選手と競っていきたい」と語った。そして次なる目標として、世界新記録で2冠獲得を“約束”として宣言した。
報告会では、佐藤選手自身が撮影した選手村の様子も紹介。佐藤選手目線でのオリンピック参加中の選手村の様子なども楽しく語られた。
後半は、オンライン報告会に参加したファンからの質問にも回答。小学生から寄せられた目標達成のための方法についての質問に、時間をさかのぼって最終目標を達成するための取り組むべきことを計画し、実行していくことが大切であるなど、人柄が伝わる真摯な回答が披露された。
最後に佐藤選手から、モリサワからも協力を得て、レーサー用の車イス寄贈プロジェクトを発足することが発表された。