ミヤコシ 軽量・コンパクトの高速フルカラーインクジェット『MJP20EXG』販売開始
ミヤコシは8月6日、軽量でコンパクトな設計で高品質、高生産性を追求したインクジェットプリンター『MJP20EXG』の販売を開始した。販売開始に先立って7月28日、秋田県横手市の宮腰 デジタルシステムズで記者向けの内覧会を開催し、新製品の開発コンセプトや特徴などを説明した。内覧会ではカセットを使用せずに加工位置を可変するバリアブル加工機、軟包装印刷用のフルカラー水性インクジェットプリンター『MJP30AXF』も実演した。7月29日、30日の両日はユーザー向けの内覧会が開催された。
MJP20EXGの特徴は“コンパクト設計”、“高い価格競争力”、“多彩なインライン加工”。データプリント市場向けに開発されたもので、主に納付書印刷や通知書印刷のほか、書籍印刷での利用も想定されている。解像度は最高1,200×1,200dpi。出力速度は最速160m/分(1,200×600dpi)。インクは濃度を上げた水性顔料インクを採用した。最大用紙幅520.7㎜、最大用紙幅508.0㎜。
本体の長さは給紙部、巻取部を含めて8,110㎜と、ワンタワーでフルカラー両面印刷を実現したコンパクト設計。ターンバーを持たず、用紙が表面インクジェットヘッドから表面乾燥ドラムを経て、裏面インクジェットヘッド、裏面乾燥ドラムを通って印刷される。インキ供給ユニットも内蔵された。
RIPエンジンはグローバルグラフィックス社との提供により開発した『ミヤコシDEF』を搭載。大量バリアブル印刷に対応するため、RIP処理しながら印刷するオンザフライによる高速印刷を可能にした。
インライン加工機はマージナル、横・縦ミシン、ファイル、シートカット、折りなど多彩。バリアブル製本機(オプション)との連結も可能で、書籍印刷にも対応する。
バリアブル加工機、軟包装インクジェット機も実演
バリアブル加工機はジョブチェンジの際のカセット交換を不要とし、段取り時間を短縮。また、毎ページの可変バリアブルミシン目加工も可能となる。
内覧会では給紙側にプルローラー、マージナルパンチ、バリアブル横ミシンを、排紙側にバリアブルファイル加工ユニット、プルローラー、バリアブル横ミシン、バリアブル横ミシンを配置。データマトリックスコードから加工情報を読み取り、加工位置を可変制御する実演が行われた。
軟包装用フルカラー水性インクジェットプリンター『MJP30AXF』は、給紙、コロナ処理、下地処理、乾燥、インクジェットKCMYユニット、乾燥、2色IJユニットによるホワイト印刷、乾燥、巻き取りの構成。複数ジョブを面付して連続印刷することで、小ロット、多品種にも対応し、軟包装生産の最適化を図ることができる。印刷速度50m/分。印刷幅750㎜。水性顔料インクを使用しており、低コスト化を実現している。