ミヤコシ 世界初の軟包装水なしオフセット機をはじめ3機種を披露、オープンハウスで
ミヤコシは3月18日、19日の両日、秋田県大仙市の宮腰精機国見工場で、『OPEN HOUSE 2019春』を開催し、3機種の包装関連印刷機を披露した。内覧会では軟包装向け間欠式水なしLED-UVオフセット輪転機『VPP13WL』(参考出展)、包装紙向け水性フレキソ+シートカット装置『MFX52S』、プライマー搭載のオフセット輪転機『MHL13A』を展示、実演した。
『VPP13WL』は東レと共同開発した世界初の軟包装水なしオフセット機。包装印刷のVOC(揮発性有機化合物)フリー化と約80%の消費電力削減を実現している。軟包装への印刷はグラビア印刷が主流。有機溶剤を含むインキを使うため、溶剤の加熱乾燥や廃棄
燃焼処理に伴う電力消費と、高額のシリンダー版を使用するため、小ロット適性が低いことが課題だった。VPP13WLはインキには水溶性UVインキを使用するとともに、湿し水を使わない水なし印刷方式を採用し、環境適性を高めた。また、オフセット印刷方式のため、版にかかるコストと、印刷準備時間の短縮により小ロット印刷にも対応する。
実演では幅298㎜のPET12ミクロン、幅406㎜のOPP20ミクロンを印刷した。2019年中の実用化を予定している。
MFX52Sはバーガーラップ用途に開発された2色フレキソ印刷機とシートカットユニットをインライン化したシステム。1,300
㎜で多面付けした絵柄を印刷し、5列にカットした後、列を重ねて剛性を持たせ上でカットしてシート状にする。実演では100m/分の速度で23gのバーガーラップを印刷した。
MHL13Aは軟包装LED-UVオフセット輪転機で、すでに導入実績を持っているが、今回、フレキソコーターを装備し、プライマー処理を可能にした。フィルム基材にインキ受理層をコーティングすることで、対応基材の幅を広げた。