ミマキエンジニアリング 搭載ヘッド増で高速出力の大型フラットベッドインクジェットプリンタ
ミマキエンジニアリングは大判フラットベッドUVインクジェットプリンタの新製品『JFX600-2513』『JFX550-2513』を発表した。屋内外の大型看板や広告などのサイングラフィックス用途を対象に、2021年夏の販売開始を予定している。
新製品は大判フラットベッドUVインクジェットプリンタ『JFX500-2131』の後継機種。搭載ヘッド数を大幅に増やすことで、高効率なプリントが可能になり、『JFX500-2131』と比較して『JFX600-2513』で約300%、『JFX550-2513』で約150%の生産性向上が期待できる。搭載可能な色数も従来機種の4色から6色へと拡大した。
製作可能サイズは最大2,500mm×1,300mm、厚み60mm。看板製作によく利用される4×8版(1,220mm×2,440mm)に対応。メディアへのダイレクトプリントが可能なため、大型のサインボードをはじめ、樹脂、ガラス、金属など、多様なメディアにプリントすることができ、大型の装飾、サインディスプレイや建装材などの幅広い分野での利用を見込んでいる。UVインクを何層にも重ねてプリントすることで表面に凹凸感を出す2.5Dプリント(厚盛り印刷)も可能。
使用する当社開発のUVインクは、揮発性有機化合物(VOC)が極めて少ない。米国の第三者安全科学機関UL社が規定する世界で最も厳しい基準を持つVOCの排出測定試験を満たすことから「GREENGUARD Gold」認証を取得している。
同社ではロボットやベルトコンベア等で、検査装置、各種センサー、前後装置等の周辺機器とインクジェットプリンタを相互通信でつなぎ、生産ラインへの組み込みや無人でのオンデマンド生産、マスカスタマイゼーションを実現する「つながるデジタルプリンティング」の開発を進めている。新製品にもユーザーの生産システムや周辺機器からプリンタを制御できる独自の『MDLコマンド』に対応。MDLコマンドを使用することで、プリンタのインク残量やエラー情報等を取得できるほか、印刷媒体(ワーク)をセットするテーブルの位置や高さ、プリント開始などのプリンタ動作を制御可能なことから、ワーク搬送などのプリント工程を無人化・省人化・自動化することができる。