マコト印刷 新戸田工場を披露、グループ内のシナジー効果目指す

竣工したマコト印刷戸田工場
竣工したマコト印刷戸田工場
竣工披露会で挨拶を述べる福田社長
竣工披露会で挨拶を述べる福田社長

ウエマツグループであるマコト印刷(福田浩志社長)は戸田工場の竣工披露会を、10月10日に開催した。新工場は、板橋と川口にあった2工場を集約して効率化を図ると共に、グループ会社であるウエマツの戸田工場とのシナジーも考慮して建てられたもの。披露会は、取引先企業をはじめ関係者らを招いて行われた。

新台のハイデルベルグ製XL106-8P
新台のハイデルベルグXL106-8P

新工場の竣工は、工場のオーナーから工場建設と賃貸の話を得て実現したもので、敷地面積は740坪(敷地面積2551.24㎡/延べ床面積2443.50㎡)、鉄骨造り(杭基礎)の2階建て。

1階にはハイデルベルグ社製菊全8色両面機XL106-8P(インプレスコントロール装備)2台に加え、マコト印刷の川口工場で稼働していたアキヤマの両面機MEGA Jprint 40をオーバーホールしたものを移設。さらに2階には新たにKOMORIのA全判LED-UV両面機GL37-8Pを設置し、現在、計4台の印刷機の稼働環境となっている。

2階に設置されているKMORIのLED-UV機GL37-8P
2階に設置されているKMORIのLED-UV機GL37-8P

ハイデルベルグのXL-106-8Pのうち1台は今回の新工場竣工にあわせて新たに導入したもので、刷交換とブラン洗浄を同時に行うハイカラーマルチドライブを搭載。またKOMORIのGL37-8Pには、日本初の版交換・ブラン洗浄・インキ出しを同時に行うパラレス制御を搭載されており、いずれも生産性の向上が図られている。

CTPはSCREENのPlateRite HD (2台)が2階のLED-UV印刷機の隣に設置されており、環境配慮のため、版は富士フイルムの無処理版SUPERIA XD-Ⅱを採用している。今後は版の自動搬送など含めさらに自動化を進めたいとしている。

SCREENのCTPと版には富士フイルムの無処理版を使用
SCREENのCTPと版には富士フイルムの無処理版を使用

新工場は、ウエマツの戸田工場と同様に、環境配慮型の工場としての側面も持ち、工場内は恒温高湿度を保ち、純水製造装置により水道水を湿し水などへ利用できるようにしている。またウエマツと同様の各種検査機器の導入や、全自動ラック倉庫の導入に向けて設計中であるなど、生産の効率化・生産性向上に向けた環境整備を進めていくことも紹介された。

披露会の冒頭、挨拶にたった福田浩志社長は、グループ全体として経営資源を印刷部門に集中投下していくことを表明。それにより、「お客様が抱えている設備投資のリスクや繁忙期・閑散期のギャップのリスクなどを埋める役割を目指しております。新工場と設備が、皆様のお役に立つことを確信しております」と述べた。

11月からの新社名も発表した
11月からの新社名も発表した

加えて、新しい戸田工場の稼働によりマコト印刷の再生ステージは最終ステージへ移行することも宣言。11月1日付けでマコト印刷株式会社から、新社名「株式会社スマートグラフィックス」(通称:smagra)となることも発表した。

披露式の後には、マコト印刷の新工場およびウエマツの戸田工場が解放され、見学会となった。

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