パテント・リザルト 繊維・紙・パルプ業界の”他社牽制力 ランキング2021”でトップ3は東レ、東洋紡、帝人

株式会社パテント・リザルトは、「繊維・紙・パルプ業界」の特許に関して、2021年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計し、その結果を「繊維・紙・パルプ業界 他社牽制力ランキング2021」として発表している。それによると、2021年に最も引用された企業は、1位 東レ、2位 東洋紡、3位 帝人だった。
この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになっている。


1位 東レの最も引用された特許は、「ポリ乳酸系樹脂微粒子およびそれを用いてなる化粧品」に関する技術。積水化成品工業などの計5件の審査過程で引用されている。このほか「着用者に不快感を与えず、長期間安定的に生体信号を検出可能な生体信号検出衣料」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられている。

2位 東洋紡の最も引用された特許は、「青果物を中心とした重量物の包装にも十分な強度を有し、かつ腰感が良好なヒートシール性ポリプロピレン系樹脂積層フィルム」に関する技術で、三井化学東セロなど計6件の審査過程で引用されている。このほかに「150℃でPETに匹敵する低収縮率を有し、高剛性であるヒートシール性延伸ポリプロピレン積層フィルム」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられている。

3位 帝人の最も引用された特許は「バリの発生を抑え、面性状が良好で、平滑性に優れた端面を有する炭素繊維強化樹脂加工品」に関する技術で、ARKEMAなど計5件の審査過程において拒絶理由として引用されている。

4位 王子ホールディングスは、「機械的物性が優れた成形体を製造可能な微細セルロース繊維含有樹脂組成物」が、5位 大王製紙は「十分な強度を備えるスパイラル紙管、生産効率が高く潰れ難い衛生紙ロール」が、最も引用された特許として挙げられる。

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