ハイデルベルグ ハイパフォーマンスデジタル印刷システム「バーサファイアEP」をリリース
ハイデルベルグ社は、ハイパフォーマンスデジタル印刷システム「バーサファイアEP」をリリースした。
「バーサファイアEP」は、バーサファイアCPから生まれたプラットフォームを持ち、グラフィック分野の要求にさらに応えられるように開発された。先に発表しているバーサファイアEVと同様、柔軟で効率的な生産を実現する。どちらのデジタル印刷機も、プリネクトデジタルフロントエンドと直感的なインターフェースで、プリプレス作業の複雑さを軽減。プリネクトデジタルフロントエンドは、デジタルとオフセット印刷に使用可能なレンダリングテクノロジーを使っており、どちらの印刷方式でも、色と細部の再現の一貫性がシームレスに最適化される。
また「バーサファイアEP」は、ツイントナーボトル方式の4色デジタル印刷機なので確実で安全かつ効率的な生産を実現。今年6月からヨーロッパで販売を開始し、現在、世界各国の市場で販売されている。
「最新のデジタル印刷機バーサファイアで、私たちは商業印刷分野のお客様に、各々のアプリケーションに最適なデジタルソリューションを提供します」とハイデルベルグ取締役シュテファン・プレンツは述べている。「バーサファイアEVはスペシャルカラーを多用したクリエイティブなアプリケーションで特長を生かすことができます。バーサファイアEPの強みは、ロングランをこなすパフォーマンス性です」としている。
バーサファイアEPは、A4サイズ115枚/分または、135枚/分の速度で生産が可能で、用紙斤量は470g/m²まで対応する。自動インラインキャリブレーションは、色の一貫性を実現し、インライン見当調整は高精度の見当をもたらす。
なお、ドイツ・ローダーマルクにあるウンターライダーメディエングルッペ社では、このハイパフォーマンスデジタル印刷システムを数週間前からテスト導入しており、同社取締役マーカス・ウンターライダー氏は、「新しいバーサファイアEPは高速で非常に安定した生産が可能です」と述べている。
同社は、オフセットとデジタル印刷システムを共通のワークフローに統合することを目指している。「最大限の自動化を目標としており、入力されたデータがスープラセッターに渡されるのか、それとも直接デジタル印刷に渡されるのかを瞬時に判断できるようにしたいと考えています」としている。
同社では、小ロットやパーソナライズのジョブはバーサファイアEPもしくはライノプリントC901で印刷している。バーサファイアEPは、1ロット20,000ページのパーソナライズカタログなど、ロングランで特に真価を発揮。パーソナライズされた表紙はデジタル印刷機で印刷され、本文はオフセット印刷機で印刷されている。
「バーサファイアEPは、最新のプリネクトDFEにより簡単に操作ができます」とウンターライダー氏は語る。表面に凹凸のあるリネンペーパーに高品質で印刷することが初めてできるようになっただけなく、両面モードで1,030 mm、片面モードで1,260 mmなど、アプリケーションの幅を広げている。同社は、8ページのフライヤーを両面で印刷し、且つパーソナライズしながらワンパスで製造している。