ニシカワ アグフアのファクトリーオートメーション本格稼働、CTP周辺を効率化
ニシカワ(東京都東大和市)と日本アグフア・ゲバルトは4月2日、埼玉県日高市のニシカワ日高事業所で、アグフアのファクトリーオートメーションシステムが本格稼動したことを発表した。
同社の日高事業所はB縦半裁オフセット輪転機2台、A全8色オフセット枚葉機3台が稼動している。近年、印刷通販会社との協業により枚葉機の生産量が拡大。現在は月に2万版のプレートを出力している。
今回、ニシカワは“人と機械が高次元で協業する仕組みの構築”をコンセプトに、主にCTP周辺の効率化を図り、アグフアのデータの仕分けや予定組などを自動化する『アポジー・ドライブオートパイロット』、CTPシステムに最大2,400
版のプレートを装填する『エキスパート・ローダー』、プレートの版曲げから印刷機ごとのスタッカーに自動で振り分けする
『プレート トランスポーテーション システム』を導入。印刷用データの受け取りから印刷機ごとにプレートを振り分けする工程を自動化した。
面付け処理・最適化された印刷データは2台のCTPシステムから、QRコードがアクセサリされたプレートに出力。出力されたプレートはコンベアで版曲げ装置に搬送される。ここでカメラがQRコードを読み取り、版曲げの有無と印刷機ごとのスタッカーを認識。必要であれば版
曲げし、スタッカーにプレートが運ばれる。
ニシカワでは月に平均135回プレートのカセット装填作業が発生していたが、現在は月に平均4.5回に減少。月間で約20時間分の作業時間が削減された。下版以降のプ
リプレス業務にかかる人員は5人から3人に減り、人手不足が経営課題となる中、人員配置の柔軟性を獲得した。
ニシカワではすでにクラウド上で稼動するプリプレスワークフローシステム『アポジー・クラウド』、クラウド型ファイルストレージサービス『アポジー・ドライブ』を導入し、プリプレス工程の
改革に着手している。