ダイナパック 段ボール印刷にデジタル印刷機を活用、新需要の獲得へ~HP Scitex 15500披露内覧会

HP Scitex 15500 コルゲートプレス
HP Scitex 15500 コルゲートプレス

段ボール、パッケージ製造のダイナパック株式会社(愛知県名古屋市)は3月7日、埼玉県川越市の同社川越事業所でデジタル印刷機「HP Scitex 15500 披露見学会」を開き、取引先関係者、報道関係に実機を披露した。

同社が日本1号機として導入した『HP Scitex(サイテックス) 15500 コルゲートプレス』は、たわみや反りのある段ボールシートへの印刷に最適化されたUVインクジェット方式のデジタル印刷機。最大650㎡/時またはフルサイズシート127枚/時に対応する。

同社では今年3月から稼働を開始し、デジタル印刷事業に乗り出す。同社の杉山喜久雄社長は「市場が成長していない」と段ボール市場の課題を挙げ、「段ボールの用途のほとんどが箱。違う用途にパイを広げていきたい」とデジタル印刷事業に取り組む背景を説明。HP Scitex 15500 コルゲ

ダイナパック  杉山社長
ダイナパック 杉山社長

ートプレスの美粧性と小ロット・バリアブル生産、短納期、大型印刷の特長を活かし、段ボールを活用したディスプレイやPOP、玩具、ペット用品、テストマーケティング、dyna2オリジナルギフトの提供を展望した。

デジタル印刷事業は当面、7名のスタッフでスタート。杉山社長が1月の就任時に掲げた「イノベーティブで存在感のある会社にする」のミッションの実現に向けて、「力強いデジタル事業ができるようにしたい」との抱負を述べた。また、今後、新しい需要創造に向けて、軟包装分野を含めた2台目、3台目のデジタル印刷機の導入を視野に入れている。

HP inc クレイン氏
HP inc クレイン氏

内覧会に出席したHP Inc.アジアパシフィックグラフィクスソリューションビジネスディレクター&ゼネラルマネージャーのジェフ・デ・クレイン氏は、パッケージでブランド力を高めたいという市場の新しいニーズに対応し、差別化を図る上で、多様性、スピード、経済性を持つデジタル印刷の有効性を説明。消費者の購買決定の要素として目を引き付ける包装の役割を強調した。

内覧会では実機を稼動させて厚さ3㎜のメディアに印刷、カットまでの工程を実演。「衣」、「食」、「住」、「遊」をキーワードにしたサンプルを展示し、その美粧性を訴えた。

関連記事

最新記事