コスモテック JIMTOF2024で水溶性廃液処理装置「FRIENDLY D-50」発表、高濃度廃液を蒸発乾燥させ、水性ニス、樹脂系廃液、刷版現像液など廃液処理費用を削減
株式会社コスモテックは、11月5日から10日まで東京ビッグサイト東・西・南展示棟を会場に開催された「第32回日本国際工作機械見本市「JIMTOF2024」で水溶性廃液処理装置「FRIENDLY D-50」、電解式シリカ除去装置「SUKAI100R」、切粉ブリケット・システムなど環境対応の新製品を発表した。初公開となったFRIENDLY D-50は印刷会社の水性ニス、刷版現像液、水性フレキソ印刷の廃液を蒸発乾燥させ、安全に処理することで産廃処理費用を大幅に削減する。
水溶性廃液処理装置「FRIENDLY D-50」は、同社のFRIENDLY(減圧蒸留方式)で処理できなかった高濃度の廃液を蒸発乾燥させ、薬剤を使用せず、低コストで産廃廃液を大幅に削減する。装置は廃液投入後、自動運転スタートボタンを押すだけの簡単操作で、軽量、コンパクト(W955×D690))設計で場所をとらない。高濃度の刷版の現像廃液や水性ニスなど樹脂系廃液などに最適で1日約50ℓの産廃廃液を処理する。
印刷・製本・紙工関連周辺機器ならびに環境製品メーカーのコスモテックは、減圧蒸留方式の水溶性廃液処理装置として「FRIENDLY」が産業界で好評を博している。永井尚雄社長は「かねてから水性ニスや樹脂系廃液、刷版現像液の廃液処理装置に関する要望が寄せられていました。これまで水溶性減圧廃液処理装置のFRIENDLYで処理できなかった高濃度廃液を蒸発乾燥処理できる技術を開発し、水性ニスや水性フレキソなど樹脂系の廃液の処理費用を大幅に削減することがFRIENDLY D-50で可能となりました」と述べる。FRIENDLY D-50は印刷機2台に相当する1日50ℓの廃液処理を行う。
FRIENDLY D-50は、基本操作と安全操作にも優れ、水槽内に蒸発紙をセットし廃液を投入後、自動開始ボタンを押す。ヒーター処理終了後、ブロア単体を作動させ、経路乾燥と装置冷却、蒸発紙を取り取り出して乾燥物を廃棄する。乾燥が不十分な場合は、手動で追加運転も可能で、安全機能は炉内温度の異常、ブロア過電流、ヒーター加熱の検知による自動停止、上蓋範囲は準密閉行動によりやけど防止対策、試運転中の上蓋自動ロック機能(電磁式)を搭載している。
水性ニスなどの樹脂系廃液、刷版現像液、金属加工アルカリ液の廃液は、①事前準備で水槽内に蒸発紙をセットし廃液を投入②自動運転をスタートしヒーター・ブロワー運転開始③ヒーター運転停止③ブロワー運転停止④自動運転完了⑤蒸発紙(乾燥物)取り出しで廃液が乾燥する。簡単な作業で廃液処理費用の削減が可能となった。同装置は2025年4月から販売開始を予定している。
SUKAI100-R
切粉ブリケット・システム発表
コスモテックは「JIMTOF2024」で「切粉ブリケット・システム」を発表した。加工工場で発生する切粉・スラッジをリサイクルし再利用する装置で、切粉粉砕処理装置、脱油装置、切粉粉砕処理装置で構成する。省資源節約・省エネ・リサイクル、環境負荷の削減、コストの削減、保管スペースの削減、労働安全性の向上などSDGsに貢献する。中国のZETIAN社製品で、中国の自動車メーカーや工作機械メーカーで多く採用されている。切削液回収からの廃液処理でコスモテックの「FRIENDLY」の販売代理店となっており、日本市場への販売ではコスモテックが日本代理店として販売する。