コスモテック 電解式シリカ除去装置「SUKAI-100R (スカイ-100)」発表、水道水中のシリカ成分除去、純水の加湿装置で最適な作業環境
株式会社コスモテックは、電解式シリカ除去装置「SUKAI-100R(スカイ-100)」を発表した。「SUKAI-100R 」は電気分解方式によって水道水中のシリカ成分の除去を目的に開発された装置で、「電解」と「中和」の2段階処理によって効率よくシリカを除去する。
「SUKAI-100R」は、分離膜・凝集剤を使用せず、電気分解方式を採用。排水量は10%の最小限に抑え、安定したシリカ除去を実現した。分離は凝集剤を使用しないでシリカ濃度に合わせて電解条件を変更。消耗品は電解用電極(陽極)、PH中和剤、濾過フィルターおよび塩(軟水化装置使用時)の4種類で、ROフィルターの交換頻度と交換費用に比べてランニングコストの低減が可能となる。RO装置のように大量の排水を出さないので水道使用料を抑えることができる。
現在、水道水中のシリカ成分除去を目的とした装置のほとんどが「膜フィルター」を使用した「純水製造方式」が採用されている。しかし、膜フィルターによるシリカの除去には限界があり、短時間で効率低下や膜閉塞が起こる可能性があり、除去効率が悪く、ROフィルター使用時は水の廃棄が50%となり排水量が多くなる。
SUKAI-100Rは、分離膜・凝集剤を使用せず、電気分解方式により、排水量を最小限に抑え、安定したシリカ除去を実現した。水道水直結により自動給水が加湿器でシリカ除去が可能となる。工場環境を改善するだけでなく、無駄な水を使わずに済むため、コスト削減、環境保全にもつながる。処理能力は約100l/h(シリカ濃度による)。処理水利用割合は電解処理量の90%となっている。
日本は火山国であるため、地域差はあるが土壌には花崗岩、英石粗面岩などケイ酸が多く含まれ、水道水にも溶け込んでいる。またシリカは不純物の中でも「缶石」を作りやすい性質を持っており、「缶石」は水処理装置の水質低下や熱交換器の不良、ヒーター破損の要因に直結している。
SUKAI-100Rは、こうした課題を解決する。印刷現場で使われている加湿装置でシリカが除去された純水を使うことが出来るほか、印刷機の湿し水においてもシリカ除去した純水を使用できる。
電解式シリカ除去装置SUKAIとROフィルターの比較
ROフィルターは純水のようなきれいな水が精製され、ミネラル成分まで除去できる。使用する水量は排水同等の水量を必要となる。シリカ濃度が一定以上濃くなるとRO水側にもシリカ成分の一部が含まれる場合もあり、ROフィルターは高価でランニングコストが高くなる。例えば100LのRO水が必要となると同等の100Lの水が排水される。100LのRO水を精製するためには200Lの水道水が必要となる。
電解式シリカ除去装置SUKAIは、ROフィルターに比べ、水の廃棄量が大幅に低減される。ROフィルター 時の水の廃棄は50%(水温20℃)、電解式シリカ除去装置SUKAIは水の廃棄は10%以下(水温の影響なし)になる。消耗品は電解用陽極電極、pH中和液、塩(軟水化装置用)、糸巻フィルターの4種で、ROフィルター交換頻度、交換費用に比べて電解式は費用を抑えることが出来る。