ゲッティイメージズ 「今、求められているビジュアルコンテンツ」について調査実施 効果的な女性のビジュアル表現は、多様性を重視しビジネスや社会に関与する姿を描くこと
ゲッティイメージズは、世界的な市場調査会社であるMarketCastと提携し、26カ国13言語で消費者と専門家を対象に「今、求められているビジュアルコンテンツ」について調査を実施した。その結果、日本の女性は男性に比べて多様性を重視したビジュアルを好むことが判明した。
同社が運営する「iStock」は、市場分析データに基づいた1億8000万点以上のコンテンツを中小企業や小規模事業者に提供する、世界最大級のストックフォトサイトである。iStockは時代に合わせた企業コンテンツを提案し、クリエイティブ分野において業界を牽引し続けている。さらに、iStockを運営するゲッティイメージズは、ビジュアル調査「VisualGPS」に基づいて、世界中の40万3000人以上の契約クリエイターに撮影指導を行い、時代に適応したコンテンツを提供している。
VisualGPSは、ゲッティイメージズの専門知識を広く共有し、ブランドやマーケター、クリエイティブ業務に従事する人々に対して、業種、地域、人口動態に関するタイムリーな知見を提供する。データに裏付けられたリサーチとレポートを通じて、消費者心理の変化、顧客の利用状況、ビジュアルを取り巻く環境などに関する最新情報を継続的に発信し、現実に即したインパクトのある情報を提供している。
国際女性デーに合わせて、女性を描く人気ビジュアルを分析
近年、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進が世界中の企業で進む一方、一部の企業においては後退の兆しも見られている。経済的、政治的な変化がその要因とされるほか、企業や組織が表面的にジェンダー平等や女性のエンパワーメントを掲げる「ジェンダーウォッシング」への反発も背景にあると考えられている。これに関連し、3月8日の国際女性デーに合わせて、日本において「女性」をキーワードにiStockで検索された人気ビジュアル傾向を分析し、企業やブランドがジェンダーウォッシングという批判を避けるためのビジュアルコミュニケーションのポイントを紹介している。
女性は「医療・介護の担い手」が人気。一方男性は「ビジネスパーソン」
日本における企業やブランドは、iStockでどのようなビジュアルを選んでいるのか。人気のビジュアル傾向を見ると、女性を描いたビジュアルではライフスタイルを反映したものが好まれており、特に家庭内の様子を描いたビジュアルは女性が男性の2倍多く選ばれていることが分かった。また、女性は医療や介護の担い手として描かれているビジュアルが多く検索されている一方、男性を描いたビジュアルでは、ビジネスシーンで活躍するビジネスパーソンの姿が好まれる傾向にある。ビジネスシーンにおける女性の描かれ方は、リーダーとしての役割よりも参加者として描かれることが多い。
日本の女性は男性よりも多様性を反映したビジュアルを好む
VisualGPS調査結果によると、日本の女性は男性に比べて多様性を重視したビジュアルを好むことが判明した。障がいを持つ人をビジュアルに起用した方が良いと考える女性は男性よりも10ポイント高く、ニューロダイバーシティ(神経多様性)を重視し、企業としても受け入れるべきだと考える人が女性では8割強、男性では7割強にのぼる。また、企業やブランドの広告においてニューロダイバーシティへの支援を示すべきだと考える女性の割合も約8割に達し、男性の6割強を上回る。
多面的な女性のストーリーを描くビジュアル選択のポイント
これらの調査結果を踏まえ、企業やブランドは女性をビジュアルで表現する際、多面的で多様性を尊重した女性のストーリーを伝えることが求められる。高齢の女性や障がいのある女性、LGBTQ+コミュニティの人々、働く母親など、さまざまな背景を持つ女性のストーリーを紹介することが重要である。また、単なる「参加者」ではなく、積極的にビジネスや社会に関与する女性をビジュアルで表現することが効果的だとされる。ビジュアル選択においては、女性が持つ共感性や気遣いを引き出すような暖かみのある色調も有効であると指摘されている。
iStockとは
iStockは、ゲッティイメージズが運営するストックフォトサービスであり、1億8000万点以上のコンテンツを提供する。中小企業や小規模事業者向けに、消費者の心に響くビジュアルコンテンツを提供しており、40万3000人以上の契約クリエイターが参加している。ゲッティイメージズの豊富な経験と知識を活かし、時代に即したコンテンツを提供している。