クラリアント社 ドイツのFESPA展で生物由来成分を含有するマゼンタ顔料を紹介
クラリアント社は、5月14日から17日まで、ドイツのムッテンツで開催された「FESPA 2019」において、生物由来成分を含有するマゼンタ顔料を紹介した。同社が開発した画期的な生物由来の原料を使用したマゼンタ顔料は、最高の彩度を実現するとともに、屋内・屋外のグラフィック印刷に強いインパクトを与え、耐久性を高めることにより、鮮やかな色彩を備えたインクの新たな地平を切り開く顔料として紹介された。
クラリアントの最新のキナクリドン系顔料「Ink Jet Magenta E-S VP6057」は、インク製造業者がその目標達成に向けて推進するための力を秘めていることが明らかになっている。このバイオコハク酸を主成分とする青味マゼンタ顔料に対して寄せられたフィードバックからは、同顔料がインクの安定性を損なうことなく、UV系や溶媒系、水性プロセスインクの彩度を大幅に高めることが確認されている。
耐光性や耐候性にも優れていることから、多種多様な用途で使用することが可能。鮮やかな色調に加え、分散性に優れ、流動性や粘性も安定していることから、色の濃度や明るさにムラの無い、効率性の高いインクジェットインキを開発することができる。これらは人の注目を集めるグラフィックを作成する上で重要な要素となる。
「Ink Jet Magenta E-S VP6057」は、デジタルグラフィック用途向けのカラーパレットを拡大するものとして、持続可能性に優れたキナクリドン系マゼンタ顔料製品群に最近追加された製品。同顔料は、バイオコハク酸を用いて開発されていることから、インク業界内における規制コンプライアンスにも対応しており、スイス条例AやEuropean Resolution AP(89)1に適合するとともに、Recommendation BfR IXの重金属基準にも準拠している。