キヤノン 4月に「カスタマーエクスペリエンスセンターTOKYO」開設
キヤノンは、今年4月、大型商業印刷展示施設「カスタマーエクスペリエンスセンターTOKYO(CEC TOKYO)」を、東京都大田区下丸子の本社にグランドオープンする。それに先立ち、1月12日、内覧会が開催された。
内覧会では、キヤノンプロダクションプリンティングシステムズの峯松憲二社長が挨拶にたち、CEC TOKYOについて解説した。見学会も行われ、設置している設備内容や実体験できるサービスが紹介された。
CEC TOKYOには、インクジェット連帳システムOce ImageStream 2400、Oce ColorStream 6000Chroma、Oce MonoStream 500のほか、電子写真方式Oce VarioStream 4000S/7000S、imagePRESS C10000VPといったキヤノンが提供する各種出力機だけでなく、ホリゾンのSmart Binding Systemなども完備。実際の印刷会社で受注する印刷・製本工程にいたる生産ワークフローをデモンストレーションすることが可能となっている。
なお、キヤノングループにおけるCECは、すでにヨーロッパ2拠点とアメリカで展開しており、東京の開設は4か所目となる。東京の開設により、アジア圏の顧客企業は東京の施設の利用が可能となり、グローバルレベルでの商談対応もできるようになる。
【キヤノンプロダクションプリンティング・峯松憲二社長あいさつから】
CEC TOKYOは、キヤノンマーケティングジャパングループ長期経営構想フェーズⅢにおいて、特定注力領域であるプロダクションプリンティング事業を成功させるための中核施設。特に商業印刷市場分野の印刷事業者の皆様に、デジタル印刷のソリューションを活用した、請求書やダイレクトメールなどの通知物、書籍・マニュアル・新聞・カタログなどのビジネスを実体験(Experience)して頂きたいと考えている。
CECの機能は、デモンストレーションや検証センターに加え、お客様ごとの個別開発やオペレーターのトレーニング、導入事例・ビジネスモデルの共有などがある。また、許可を頂いた国内外の事例を紹介しながら、検討中のビジネスモデルのヒントにして頂きたいと考えている。
将来的には、ユーザーコミュニティーとしてユーザー会を発足させ、ノウハウの共有を行う機会を作りたい。アメリカでスタートしたキヤノンのユーザー会「thINK」を参考に、お客様同士がともに成長・成功するための施策を積極的に講じたいと考えている。
なおCEC TOKYOは、キヤノンの幕張制作センター、下丸子制作センターとも連携して、実際の印刷工場やそのノウハウを体感することができる。
CEC TOKYO内では、データプリントサービス市場と商業印刷市場のプリントプロバイダーの印刷成果物の生産工程を再現できるワークフローも導入する。そのため、プリンターデバイス単独ではなく、印刷物毎に異なる一気通貫の生産ラインのシステムのデモ・検証が可能。
技術面についても、印刷品質などの課題に関して、用紙に対する画像解析サービスも提供する。ドイツやアメリカのCECにおいて行われている画像解析を行う施設と同等以上のサービスを行うことを目的に、キヤノン㈱R&D本部と連携して実現していく。