アグフア セミナー〝輝く印刷の未来へ”、フレッシュプリントコンソーシアムの参加呼び掛ける
日本アグフア・ゲバルトは11月8日、東京都港区の東京コンファレンスセンター・品川で「Power of Print ~輝く印刷の未来へ~」をテーマにセミナーを開催した。セミナーでは無駄のない印刷製品を提供し、需要創造を目指す「フレッシュプリントコンソーシアム」の理念を説明し、参加を呼び掛けた。また、クラウド対応のワークフローや現像レスプレートによる速乾印刷の効果、オフ輪による速乾印刷のメリットなどの情報を提供した。
フレッシュプリントコンソーシアムは吉田印刷所(新潟県五泉市)とアグフアが共同で発足した。『フレッシュプリント』はこれまで大ロットで受注していた印刷物を小口に分割して情報更新の頻度を上げる印刷手法。印刷物の情報更新の頻度が上がるため、情報の陳腐化による印刷物の破棄が抑えられる。加えて印刷物の在庫管理などの無駄なコストも削減することができる。吉田印刷所ではこのフレッシュプリントの普及を目指し、アグフアにコンソーシアムの発足を呼びかけた。コンソーシアムの賛助会員にはオンデマンド印刷機を販売するキヤノンMJ、コニカミノルタジャパン、リコージャパンも加盟している。
セミナーで吉田印刷所の吉田和久社長は、「印刷物を単に減らすのではなく、お客様の貢献できるツールにすることが目的。情報更新頻度が上がれば、ページ数や発注頻度が増える」と述べた。同社の生産現場では現像レスプレートのAzuraを利用し、オフセットによる速乾印刷で小ロット対応を実現している。吉田社長は「その現場力を営業力につなげることがフレッシュプリントの目的」と強調。「一社よりも同じ想いを抱く同業方と共に取り組めば、もっと広がると思う」と締めくくった。
セミナーでは日本印刷技術協会の郡司秀明氏、バリューマシーンインターナショナルの宮本泰夫副社長が講演するとともに、Azuraのユーザーである共立アイコム、藤和、サンケイ総合印刷、吉田印刷所、佐川印刷の取り組みなどが報告された。また、六三印刷の島村博之社長が登壇し、「印刷物を減らすことは印刷会社を否定することになる。しかし、これは追求していくべき。印刷会社はどう勝ち残るか。フレッシュプリントで世の中に無駄を出さないことだと考えている。コンソーシアムが、お客様に喜んで頂くことをベースとした印刷会社の集まりになることを願いたい」と挨拶した。