【drupa2016】富士フイルム 水性インクジェットで軟包装印刷、高光沢メタリックサンプルも展示
富士フイルムは、ドイツ・デュッセルドルフで開催されている世界最大級の印刷機材見本市drupa 2016で、軟包装用途向け水性インクジェット技術を参考展示している。
昨年9月のIGAS2015で同社は、「EUCON Technology」による軟包装裏刷り用途向けUVインクジェットプレス「MJP20W」を出展。今回は商業印刷向けの「Jet Press 720S」で活用されている技術を発展させ、軟包装用フィルムへのインクジェットプリントが可能な水性インクジェット技術を開発した。
軟包装分野で使われている非吸収性のフィルム基材では、インクジェットインクの着弾液のにじみが問題になる。新たに開発した水性インクジェット技術は、「Jet Press 720S」で培った「Rapic技術」を応用し、インクを着弾した位置に確実に保持するとともに、独自の下塗り技術と組み合わせることで、クリアな画像再現を可能にした。これらの技術と同社の高画質ヘッド「Samba」との組み合わせにより、1200dpiの高画質フルカラーで30m/分以上の生産性が得られる。
drupaでは、水性インクジェットインクのプリントサンプルを展示するほか、開発中の高光沢メタリックインクによるインクジェットプリントサンプルも展示している。屋内サイン、パッケージ、レーベル印刷などでニーズが高まっている「高級感を訴求するメタリックでのインクジェットプリント」に対応するもの。