【drupa2016】ホリゾン Change the focusテーマに
ホリゾンは「Change the focus」をテーマにdrupa2016に出展する。テーマに掲げる「Change the focus」は、あらゆる方位に視点を向け、急速な変化を見せる市場への追随と、そこで求められる最適なシステム機器の提案が重要であることを表現した。今までのHall13からHall6へと移動する。展示スペースは1,460㎡と過去最大規模になる。
ブース内には24システムの製本関連機器を取り揃え、効率的生産を実現するための提案をブース全体に渡って紹介する。益々進むデジタル印刷への潮流の中で、多品種少量生産を効率的に実現するシステム機を中心にした展示内容は、ポストプレス単体で考えるのではなく、全体のワークフローを見据えた中のポストプレスである事を表現した内容で実現する。ブース全体の構成は、プレゼンテーションゾーン・バインドゾーン・ステッチゾーン・フォールドゾーン・スリット/クリーサー/ダイカットゾーンの5つのゾーンに分けて、各分野に最適な最新機器を紹介する。
1日6回のプレゼンテーションでは、ブースの約半分をそのプレゼンテーションエリアとし、Smart Finishing Solutionsとしてデジタル印刷機との連携の中で、理屈で考えた面付けから製本までの流れを紹介する。
1番目は、Smart Stitching Systemとして中綴じのStitchLiner6000 Digitalで、Roll to Rollで印刷されたロール紙を印刷機とはオフラインの構成で、バリアブル中綴じする様子を紹介する。
2番目は、Smart Binding Systemの極小量生産型で、こちらも印刷機とはオフラインで、ロール紙をスタートに無線綴じ製本する流れを紹介する。基本構成は折り面付けされたロール紙を面単位で切り出し、折り加工の後にブックブロックを作成し、製本する。少部数単位で異なるサイズの冊子が出来上がる点がポイントになる。
3番目はSmart Binding Systemの小から中量生産に向けた機器構成。オフセットの後加工にもデジタル印刷の後加工にも対応できるハイブリッド構造として、16p折り面付けのオフセット印刷後の製本と、ロール紙をスタートにした製本を紹介する。今回のプレゼンテーションではこのシステムがフラッグシップとなる内容で、多くの新技術を投入している。
ロール紙をスタートにした製本では、ページの端数処理を実現する、ダイナミックフォールド機能を搭載した紙折り機や、折り後のブックブロックを仮糊付けがされていてもいなくても、製本機へとスムースに搬送することが可能な新ユニットの搭載等、今後の製本市場に向けた可能性を感じさせる。
そして、4番目は、SmartStackerで、SmartStackerのデリバリー部に並んだブックブロックをそのまま、Smart Binding Systemで製本する流れを紹介する。これらの実現により、バリアブルが求められる学参、パンフレット、情報誌等・アルバム・書籍・コミック等、デジタル化の中で活用することの出来る機器構成が描ける仕組みとして注目される。
これらの機器の稼働は、CANON・FUJIFILM ・HP ・Hunkeler・KOMORI・ RICOH・SCREEN・Tecnau・Ultimateの各社との協業の元に成り立っており、単体機だけの構成ではなく、Pre-Press・Press・Post-Pressの相互連携を実現する環境を構築する。
【drupa2016初出展製品】
■ 4クランプ無線綴じ製本機 BQ-480
セット替えの高速化と、より高品質な製本仕上げを実現する、多くの先進的機能を搭載した4クランプ無線綴じ製本機。
小ロット、バリアブル製本の需要が増え、セット替えを高速で行う事が求められており、これに対応する機能を新たに搭載した。1冊ずつ厚みの異なるバリアブル製本を最高で時間800冊で処理することが可能。また、独自のソフトの制御により、厚みに応じて糊の塗布量やニッパー高さを自動で調整する機能を備え、より簡単に安定した高品質の製本を得ることを可能にしている。その他にも、横糊、背糊の塗布機構、ニッピング機構、筋入れ機能、デリバリー等にも新機構を搭載している。また、EVA製本に加え、需要の高まっているPUR製本にも対応している。
■ 全自動四六半裁紙折り機 AFV-566T6F
自動セット替えの機能を充実させ、従来機では自動化されていなかった個所もタッチパネルからの設定でセット替えが可能になった全自動紙折り機。
デジタル化が進む中で、より簡単に、また安全にセット替えの可能な紙折り機が求められている。ソフトウェアに職人の経験値を盛り込むことで、誰でも高品質で安定した紙折り作業が可能になった。従来の紙折機で実現した自動セット替え個所に加え、用紙の寄せ機構には吸引ベルトを使用することで、手動調整を不要にした。その他にも、より安定した折精度を実現するための、新サクションヘッド、新バックルプレートの採用、作業環境を向上させるために騒音値80デシベル以下の実現など、品質と作業性にも考慮している。また、オプションのバックルを使用することで、バーコードやデータマトリックスに書き込まれた用紙長さを判断し、連続運転中にダイナミックに折パターンを変える新機能を搭載することが可能になる。
■ インテリジェントフィード中綴じシステム
デジタル印刷の品質が向上し、オフセット印刷との品質の差が急速に縮まっており、デジタル印刷の利点であるバリアブル印刷と、オフセット印刷の多量印刷による印刷コストの削減という利点を有効に利用したいという要望が出てきている。その要望に対応する、インテリジェントフィード中綴じシステムを出展する。
インテリジェントフィードシステムの基本的な制御は、デジタル印刷物に印字されたバーコードを、シートフィーダーHOF-400に取り付けられたバーコードリーダーで給紙前に読み取り、オフセット印刷物が積まれた丁合機VAC-600に伝え、合わせる必要のある中身を、指示された棚から給紙することが可能。この機能により、内容が可変しないオフセット印刷物と内容が可変するデジタル印刷物を合わせて中綴じ製本することを可能にした。量の多いバリアブル生産に最適なシステムとして紹介する。drupaでは、中綴じ製本機SPF-200Aと接続して実演を計画している。