大日本印刷株式会社（DNP）は、４月2日、入社式を執り行った。本稿では代表取締役社長 北島義斉氏による、新入社員に向けた社長メッセージ（要旨）を紹介する。

入社おめでとう。

皆さんの多くは学生生活のほとんどをコロナ禍で過ごし、日々状況が変わる中、家庭や学校などで多くのことを試したと思います。試行錯誤しながらも、なかなか軌道に乗らず、うまくいかないことも多かったと思いますが、DNPはそうした工夫は「失敗」ではなく「成功」に欠かせない糧だと捉えています。

皆さんの世代は、オンラインのやり取りが増えた分、リアルなコミュニケーションが苦手と言われることもあるかもしれませんが、私はそう思っていません。リアルな関係にバーチャルな手段が加わりました。そして皆さんは、多様になった選択肢の中から自分に最適なものを採用し、さまざまな試行錯誤を繰り返して、成果を上げてきたと思います。ここにいる皆さんは、すでに逆境に立ち向かい、変化を乗り越えて、成長してきたわけですから、ぜひ胸を張って、自信を持って、DNPの仲間として活動してもらいたいと思います。

そこで大事になるのが、DNPが「行動指針」に掲げる「対話と協働」です。

｢協働＝コラボレーション」は、お互いの強みを掛け合わせて新しい価値を生み出していくことです。ただ、誰がどんな強みを持っているかわからなければ、その掛け合わせもできないため、ぜひ「対話」を深めて、社内外の仲間たちのことを知り、強みを掛け合わせて価値を生み出すことを期待しています。

DNPは2026年に創業150周年を迎えます。私たちには｢常に変革し続ける｣企業文化があり、この約1世紀半も挑戦の連続でした。

現在は「経営の基本方針」で、私たちが自ら、持続可能なより良い社会、より心豊かな暮らしを実現していくことを示し、それに基づいた中期経営計画を推進しています。この計画の高い目標を達成するためにも、従来の延長線上だけでなく、これまでのDNPには無かった新入社員の皆さんの強みも加え、非連続とも言える変革を全員で起こしていきましょう。

皆さんもぜひ、世界が大きく変わる今こそが「変革のチャンス」だと捉えて、また「より良い未来」を自分自身でつくり出すという気持ちを持って、果敢に挑戦してもらいたいと思います。

皆さんと一緒に働けることを心から楽しみにしています。