【インタビューSHITARA設楽誠一社長】SHITARA シタラフェア2024開催へ〝human:人間らしく〟テーマに 5月17・18日ビエント高崎ビッグキューブ
㈱SHITARA(群馬県前橋市野中町、設楽誠一社長)は、5月17日、18日の両日、群馬県高崎市のビエント高崎ビッグキューブで「シタラフェア2024」を開催する。
2023年6月に新社名「SHITARA」となって初めて開催される「シタラフェア2024」は「human:人間らしく」をテーマに125社が出展する。デジタルソリューション分野の手法からデジタル印刷、特殊印刷、加工技術、ロボット事業等のニュービジネスまで変革する印刷業界と関連業界の垣根を越えたイベントとなる。
設楽誠一社長は「いつの時代でもその本質は『ヒトの幸せを願うこと、人間の尊厳を見据え、思いやりを持って、人間らしい営みを創造することが未来の姿であり、人間を中心としたデジタル社会を構築します」と述べ、市場創造に向けた最新情報を提供する。設楽誠一社長と実行委員長の設楽剛史専務取締役から「シタラフェア2024」が目指す方向を伺った。
設楽誠一社長(左)と実行委員長の設楽剛史専務
シタラフェア2024のテーマ『human:人間らしく』の背景についてお聞きします。
昨年6月に新社名「株式会社SHITARA」となって初めての開催となります。この間、お客様からは励ましや期待の言葉を多くいただきました。AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)が定着し、社会が変化しています。コロナ禍沈静の兆しが見える昨今ですが、景気の動向等は不安定な状態でもあり、また世界に眼を向ければ、不幸で深刻な事態が数多く今も続いています。それらの状況を真撃に受け止めています。
時代は、デジタル化に向けて大きく舵を切っています。生成AIなど、いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)により、超高度情報社会を迎えています。このような中で今年の「シタラフェア2024」は「human:人間らしく」をテーマとしました。いつの時代でもその本質は「ヒトの幸せを願う」ことであります。人間の尊厳を見据え、思いやりを持って、人間らしい営みを創造することが未来の姿であり、人間を中心としたデジタル社会を構築する、シタラフェアはその姿を追い求めていきたいと考えます。
シタラフェアは、業界の垣根を越えたデジタルソリューションを揃え、様々なアイデアを紹介します。また特殊印刷・加工等の新しい技術、ロボット事業などの新しいビジネスを幅広い視野からご覧頂くことができます。シタラフェアを取り巻く環境はコロナ後を見据えて大きく変化しています。前橋や高崎ではデジタル都市化に向けてIT、AIの拠点づくりとして、旧陸軍の岡飛行場跡地の93haの土地を活用して「AIやIT関連といった先端情報技術を有する企業や教育・研究機関が集まる」「デジタル技術を活用した地域」「再生エネルギーを活用した持続可能な地域」の3つのコンセプトを掲げています。
私たちの生活を取り巻く環境も大きく変わろうとしています。町で使える独自のPayPayの仕組みを作ることも現実となってきました。今後、あらゆる産業でモノづくりにAIが浸透してきます。
今回、米国の元Apple副社長の福田尚久氏をメインセミナーの講師にお迎えしました。福田氏はシリコンバレーのノウハウを持ち、実業家で研究者でもあります。私たちはデジタルを食べることも、住居として利用することも、衣服として着ることも出来ません。福田氏からは「ヒューマンなDX3つの視点」をテーマに、日常生活の向上と変化をお話しいただきます。産業構造や社会の変化は印刷業界を変えていきます。全ての産業がデジタル化を追及している中で本セミナーがひとつの指針となればと思います。
シタラフェアの役割が今後どのように変わってきますか。
ビジネスの創注がシタラフェアの役割であると考えています。物価高や賃金の上昇、デフレからインフレという流れの中で、今までの仕組み、やり方を変えて新しいビジネスを創造していかなくてはいけません。今回のシタラフェアは高付加価値印刷がテーマの一つになっています。その一つとしてデジタル箔印刷を実演します。デジタル印刷から箔、仕上げ加工を独自のノウハウで紹介します。
印刷業がモノづくりだけにとどまらずサービスや流通のお手伝いが出来る環境が整ってきました。それらを可能にするのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。DXは世の中の仕組みを変えていきます。しかし、印刷会社は既にDXの受け入れの体制が整っています。クライアントがDXを実装してどのように変わっていくのかに目を向けた顧客と印刷会社のDXデータとの連携が始まりました。あらゆる産業のDX化に印刷会社が手を差しのべて、お手伝いをする、紙以外のビジネスに進出するきっかけをクライアントと作っていく。SHITARAは変化の道中をお客様と歩み、変化する前に情報を提供します。
デジタル環境の印刷業界にあって、ここまで出来る、ここまで準備が出来るということが可能になります。シタラフェア2024はそのヒントを提供いたします。是非ご期待していただきたい。
シタラフェア2024実行委員長 株式会社SHITARA 専務取締役 設楽 剛史氏
DX、AI、スマートファクトリー訴求
ロボット、無人化、異業種交流も
シタラフェア2024は前回を上回る125社の出展をいただきました。印刷関連業界にとどまらず幅広い業種が参加する新しいカタチのシタラフェアを開催できることを実行委員長として嬉しく思います。
今年のテーマ「human:人間らしく」は人間でなければ作れないもの、人間が際立つ〝ヒューマン〟を追求し、ロボットに依存しない、人間の力を発揮する企業と社会を作っていくということが背景にあります。しかし、人手不足などの課題に対してはロボットを効率的に使って変化に対応できます。
シタラフェアでは、スマートファクトリーソリューションを会場の中央で実演します。印刷現場で使えるロボットを使い、ロボットによる箱詰めやワンプ剥きから紙積の自動化といった印刷現場のスマートファクトリー化を披露します。スマートファクトリーのソリューションを共同で作る、チャレンジするという想い、チャレンジしたい、チャレンジしていくことをシタラフェア2024で体感していただくためです。
新規事業へのチャレンジのために業界の垣根を越えて様々な業種から出展をいただいていることも今年のシタラフェアの特長です。ロボット、無人化決済店舗、EVステーション、補助金活用のコンサルタント、設備投資リース、外国人学生インターン人材紹介など業種を超えた様々なビジネススタイルを紹介し、印刷を基盤に新しい枝葉を創り、ビジネスやサービスを開拓していく、今までと違う新しい事業を創っていく、転換していくために、異業種との交流を通してヒントを提供します。
メインセミナーとオープンセミナーは8つのテーマを用意しました。初日のメインセミナーでは元Apple副社長で前橋工科大学理事長、日本通信㈱社長の福田尚久氏を講師に迎えデジタル、AI、ロボットなどの新しい技術を活用して日常生活の変革をヒューマンなDXの視点を語っていただきます。2日目は元プロ野球選手のG.G.佐藤氏が様々なチャレンジを通し、「失敗がない人生には成功もない」を語っていただきます。オープンセミナーとしてコニカミノルタの環境印刷がもたらす価値では欧文印刷様が登壇します。印刷進化論では、印刷物の効果を測り売り上げを上げる方法、京セラインクジェットのコンセプト、最新補助金活用、次世代生成AIの未来を切り開く実際の導入事例や成功事例を紹介します。またデジタル印刷、ロボットなどを各カテゴリー別に構成します。複数の会社が連携する「スマートファクトリーゾーン」や「デジタル印刷ゾーン」、「ロボットゾーン」やQRコードから加工機に繋いでシール・ラベルの内製化や効果測定を体感していただきます。北は北海道から南は沖縄まで全国のお客様に出展社125社の皆様と共に「いこいの広場」や「商談コーナー」を通して印刷業界を躍進させ、盛り上げて参ります。