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日本製紙連合会 【2025年3月紙・板紙需給速報】 国内出荷2カ月連続減も輸出は回復傾向 グラフィック用紙が東南アジア向けで増加

日本製紙連合会は2025年3月の「紙・板紙需給速報」を発表した。国内出荷は前年同月比1.5%減となり、2カ月連続で前年実績を下回った。グラフィック用紙は3.9%減と5カ月連続のマイナスとなり、需要の鈍化が続いている。

一方、輸出は前年同月比4.1%増と2カ月ぶりにプラスへ転じ、特にグラフィック用紙が12.8%増と好調であった。これは塗工紙の東南アジアおよび東アジア向け需要が拡大したことが背景にあるとみられる。

国内出荷は全体的に減少傾向 包装用紙のみプラス

主要品種別に見ると、新聞用紙は前年同月比8.1%減で46カ月連続の減少。印刷・情報用紙は2.6%減で5カ月連続のマイナスとなった。一方、包装用紙は3.2%増と2カ月ぶりにプラスに転じた。段ボール原紙や白板紙、衛生用紙もそれぞれマイナスを記録している。

在庫は3カ月連続増加 供給過剰の兆しも

紙・板紙全体の在庫は前月比7万1千トン増となり、3カ月連続の増加。在庫増加はグラフィック用紙で3万2千トン、パッケージング用紙で3万7千トン、衛生用紙でも3千トンと各カテゴリで顕著である。塗工紙や段ボール原紙などの増加が目立つ。

輸出に回復傾向も、白板紙は大幅減少

輸出では、印刷・情報用紙が12.8%増と回復傾向を示したが、白板紙は29.2%減と大きく落ち込んだ。段ボール原紙、包装用紙の輸出もやや弱含みとなっており、製品ごとのばらつきが見られる。

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