大日本印刷 AIを活用し販促物・広告物や製品パッケージの記載内容の審査業務を省力化「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」に機能を追加 審査時間削減率最大80%
大日本印刷株式会社は、AIを活用して販促物・広告物や製品パッケージの記載内容に関する審査業務を省力化する「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」に機能を追加し、先行して保険業界に向けて提供を開始した。2024年12月中には銀行・化粧品・飲料・食品業界等の関連法令にも対応する予定となっている。生成AIを活用して法令等に定められた制作物の表示に関するルールへの準拠や専門用語に関わる審査を支援する。
企業では、年間を通じて多くの販促物・広告物や製品パッケージなどが作られており、表現・表記の審査に加えて各種の法令やガイドライン、各社の規定との照合やチェック・審査を行う。これらの業務は高い専門性が求められるため人手に依存していた。効率化や作業時間の削減を進めるには、属人化からの脱却とともにミスの低減などの課題があった。
これらの課題の解決に向けて大日本印刷株式会社は、生成AIを活用して、法令等に定められた制作物の表示に関するルールへの準拠や専門用語をチェック支援する機能を開発。AI技術を活用した革新的なソリューションを提供する企業である株式会社Archaicの技術協力を得て、法令や専門用語における審査業務のチェック支援の精度向上を実現した。「DNP AI審査サービス」にこの機能を追加し、審査時間の削減率を最大80%まで高められる見込みとなっている。
「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」は、制作物の画像や文書を読み込み、画像文字認識AIが画像内にある文字情報を識別・抽出して審査データを生成し、各企業が登録したルールと照合して審査を支援する。今回新たに生成AIを活用することで、法令に定められた制作物の表示に関するルールへの準拠や専門用語のチェックなど、より幅広い領域で対応が可能。各法律に関わる専門家が監修して作成したガイドライン、企業ごとの基準、本サービスで蓄積した正誤データ等を組み合わせて生成AIに学習させることで、高い精度でチェック・審査業務を支援する。